みぃつけた

みんなが集える場所をつくりたい 古谷 浩さん

みんなが集える場所をつくりたい 古谷 浩さん

ねじりはちまきに、帆前掛け。真剣な顔で肉を仕込みながらも、ときおり見せるはにかんだ笑顔にこちらも笑顔になります。
今回インタビューをさせていただいたのは、古谷 浩さん。国府津生まれ、国府津育ちで、消防団分団長、PTA副会長、国府津体育振興会会長と、継続的に国府津で活動してこられました。そんな古谷さんが今年6月、国府津駅前に「ほっこり居酒屋みんなん家」をオープンさせました。焼き鳥を中心に、気軽に頼める一品料理が豊富。「地下足袋を履いたままふらりと来られるようなお店をつくりたかったんだよね」と古谷さん。
古谷さんの活動には一貫して、「みんなが集える場をつくりたい」という思いがあります。古谷さんが中心となって毎年企画している夏のおまつりや冬のおもちつきをはじめ、地域の運動会である健民祭も例外ではありません。コロナ禍を経て半日開催とする地域が多いなか、古谷さんが体育振興会会長を務める国府津地区は終日開催を続けている理由も、みんなが交流できるようにという願いから。「競技に出なくてもいいから、わいわいお昼を食べて、互いに顔見知りになってほしい。そうした交流が、災害が起きたときにも、自分の身を守ったり、助け合ったりすることにつながると思うんだよね」
古谷さんの朝は早い。起きたらまずは、所有している国府津のみかん山の整備。終わって朝ごはんを食べたら休む暇もなくお店の仕込み。そして夕方から営業開始と、すごいバイタリティです。そんな忙しい古谷さんに気軽に会えるお店で、古谷さんの思いや国府津のエピソードを、直接聞く機会にしてみてはいかがでしょうか?

【プロフィール】
古谷 浩さん
1961年国府津生まれ。「国府津の自然、人が好きだから」と国府津に根差し活動を行なう。現・国府津体育振興会会長。
2025年6月に「ほっこり居酒屋 みんなん家」(国府津4-2-1、tel0465-43-6562)をオープン。月曜定休。

みんなが集える場所をつくりたい 古谷 浩さん
「釣り人の聖地」国府津の海の謎を探れ!

「釣り人の聖地」国府津の海の謎を探れ!

広い相模湾に面した国府津。そんな国府津の海岸に目立つのが多くの釣り人たちの姿です。高速道路や駅も近い国府津の海には、さまざまな地域から釣り人が訪れ「聖地」と言われることも。そんな国府津ならではの釣りスポットの魅力を取材してきました!
日本には、三大深湾と呼ばれるスポットがあり、相模湾もそのひとつ。海が深いということは、それだけ魚種数が多いということ。相模湾には千六百~千九百種類もの魚がいると言われています。特に国府津の海は、海流もよく、多くの魚が集まってくるそう。また海岸から突如一気に深くなるという特殊な地形をしているため、海岸付近にも魚たちが回遊しやすく、船に乗らないと釣れないような魚、たとえばキハダマグロなどが釣れることだってあるそうです。
国府津の海では、メタルジグというルアーを投げて釣る「ショアジギング」という釣り方が一般的です。青物(ブリ、カツオ、カンパチなど)をはじめとし、ヒラメ、アジ、アオリイカなどが1年とおして釣れるそう。特に、6月から夏の間は、青物最盛期とよばれ、ブリの幼魚であるワカシやイナダ、カツオ、ショゴ、シイラがよく釣れるそうです。
近くの海で、こんなにたくさんの魚が釣れるなんて、わくわくしますね。今回取材に協力してくださったプロの釣り師・黒田 寛亮さん(釣り具メーカー:SHIMANO)に、国府津の海で釣りをするうえで何を準備したらよいか聞いてみたこところ、開口一番「ライフジャケットを」という言葉が。そのほかに、波からの安全確保のためにも、飛距離を出すためにも、長めの竿を用意するとよいと教えていただきました。深く、波も荒い国府津の海。まずは安全をしっかり確保したうえで、釣りの魅力を思う存分堪能していきましょう!

「釣り人の聖地」国府津の海の謎を探れ!
「455 Bake Shop」和田 優希さん

「455 Bake Shop」和田 優希さん

国府津駅近くの住宅地にちょこんと置かれた「455 Bake Shop」の看板。国府津で長くフェアトレードのお店を営んでいた和田美恵子さんのお家の一角に、息子さんの妻の優希さんが、焼き菓子店をオープンしたのです。
もともと高校教諭だった優希さん。結婚と同時に、夫とそのご両親が長く住むこの家へとやってきました。
実は優希さん、趣味の〝お菓子づくり〟を極めて、いつか仕事にすることができたら……と夢みていました。ご家族の理解もあって、庭の倉庫を作業ができる環境に改造。ここを拠点に、第一歩を踏み出したのです。
同じ庭で日々を営むようになった、優希さんと美恵子さん。四季折々、さまざまな草が生え、花が咲き、果実が実る庭。この庭にいるだけで、優希さんは国府津の豊かさを感じるのだそう。庭で収穫した果物などでジャムをつくり、お菓子に使うことも。「庭にできたものを使ってくれるとすごくうれしい」と美恵子さんも顔をほころばせます。
最近では地域のマルシェへ出店する機会も増え、より楽しさややりがいを感じるようになってきました。
美恵子さんもフェアトレードへの思いは変わることなく、「本当に応援したいもの」を今は自身や友人のために手に入れ、玄関の片隅に並べています。
多くの人が行き交う場所となっている和田家と「455 Bake Shop」。優希さんが目指すのは、「ずっとこの場所で続けていくこと」。
「自分が楽しく、周りにいてくれる人も一緒に楽しく、続けていけたらいいなあと思っています」

「455 Bake Shop」和田 優希さん 「455 Bake Shop」和田 優希さん
なぜ「みかんまつり」? 国府津とみかんの関係

なぜ「みかんまつり」? 国府津とみかんの関係

みかんの生産量が県内第1位の小田原市。栽培は江戸時代からと言われ、特に国府津は最も古い産地という説があります。今でも相模湾を南にのぞむ丘陵で栽培が行なわれ、そののどかな風景は、作曲家が童謡「みかんの花咲く丘」をつくる際に見た国府津の風景と変わっていないのではと思うほどです。また、給食でおなじみの「冷凍みかん」ゆかりの地でもあります。国府津に創業して114年の「株式会社 井上」が、「冬だけでなく、夏にもみかんを販売できないか」とみかんを冷凍するスタイルを考案。キンキンに冷えたジュースやアイスの販売が珍しかった1950年代、小田原駅の売店で販売すると、鉄道旅のお供として大ヒットしました。
かつては高値で取り引きされたみかん。みかん農家、卸問屋へ出稼ぎに来た人の寮が国府津にいくつもあって、まちは活気であふれていたそうです。
現在はみかんの価格の下落・農家の高齢化などから、国府津のみかん農家も数を減らしました。それでも毎年10月中旬になると、あちらこちらに「1袋100円」と書かれた手作りの無人販売所が現れ始めます。3月くらいまでの国府津の冬の光景です。
今年で3回目となる「みかんまつり」は、国府津とともに歩んできたみかんに感謝するまつりです。今年はみかんが全国的に不作で、国府津でも、「老木が虫にやられた」、「夏の暑さで木が枯れた」という声が農家から聞かれました。
来年もその先も国府津で「みかんまつり」ができるよう、跡継ぎ問題、耕作放棄地、温暖化というみかんを取り巻く現状にあらためて思いをはせるヤッホーメンバーです。

なぜ「みかんまつり」? 国府津とみかんの関係
国府津のキーパーソン   髙橋 正則さん

国府津のキーパーソン 髙橋 正則さん

6月の「まちあるき」でゲスト出演していただいた髙橋正則さんに、こちらのコーナーでもご登場いただき、国府津で過ごした幼少期の思い出などについて伺います。
かつて、国府津の海岸には防潮堤がなく、浜は今より大きく広がっていました。浜では地引網でシラス漁が行なわれ、小学校に行く前に網を引く手伝いをしていたという髙橋さん。ご褒美にもらったシラスは「忘れられない味」と話します。国府津の海は、急に深くなっていて、そこに叩きつけるような独特な波が生まれます。船は帰港する際、その波にうまくのらないと、海に押し戻されてしまうのだそう。「浜では、船が海に戻されないようにすぐにロープで引き上げなきゃならない。10人じゃ足りないので、小学生でも手伝いに行ってね。獲りたての砂利が混じったシラスをバケツにもらうのが楽しかった」
ほかにも、竹竿でキスやクロダイを釣り、浜では野球をしたと言います。昔は小学生から大学生までがみんな一緒になって遊び、小さいころは年上にかわいがってもらい、成長したら年下の世話をするのが当たり前だったそうです。
一方で、大人と肩を並べて働きたいと新聞配達を小学校4年生から始めました。新聞は重く、苦労はあったけれど、幼い配達員は珍しがられ、頭をなでられたり、お菓子をもらったり。人とつながることが好きで、今でも世代を超えた付き合いを大事にしています。
「地域に育てられた」と話す髙橋さん。恩返しになればと、地域の役職を引き受けてきました。いい人がいて、いい地域がある。人を育てる地域の活動を若い世代にも引き継いでほしいと願います。

【プロフィール】
髙橋 正則さん
1946年、石けん売りの行商をしてい た家の4人きょうだいの長男とし て生まれる。現在は、小田原市体育 協会副会長、国府津地区自治会連 合会副会長、国府津地区社会福祉 協議会会長などを兼任し、人望が厚い。

「台所」杉山大輔さん

「台所」杉山大輔さん

国府津駅から5分ほど歩いたところに、今年4月にオープンした「台所」。オーナーの杉山大輔さんにお話を聞きました。
杉山さんは、人や自然、仕事や地域が混ざり合って、住んでいる人、訪れる人にとって楽しい場をつくりたいと、国府津を中心に「BLEND」(ブレンド)という事業を展開。「台所」は、その13施設目になります。
長年居酒屋だったお店が閉店し、活用できないかと相談を受けた杉山さん。そこで、「お店をやってみたい人」と、「地域の食の悩み(朝ごはんを食べる場所がほしい、一人分の食事を用意するのが大変など)」を「ブレンド」。複数の出店者が交代しながら、それぞれのコンセプトで食事を提供する「台所」をつくりました。現在、朝ごはんやランチを提供するお店をはじめ、お寺の住職の説法bar、プロレス食堂など、多様なお店が出店予定です。
「『みんなの台所』になってほしい」。杉山さんはそう願います。「朝は近所のおじいちゃんおばあちゃんのたまり場、夕方は子どもたちがおやつを食べる場、夜は地域外の人も含めて人が集える場……。すべては台所から始まると言ってもよいほど、台所自体が大事な場所だと思うんですよね。食事を作る場であるのはもちろんのこと、そこで会話がはずんだり、片隅で勉強をしてみたり。『台所』もいろいろな活用の仕方ができるんじゃないかと思っています」
今後、「台所」からどんな世界が広がっていくのか、一緒に体験するのが楽しみです。

「台所」杉山大輔さん 「台所」杉山大輔さん

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